AIで絵本を作る方法|オリジナル絵本を自動生成できるツールを紹介

AIで絵本を作る方法|オリジナル絵本を自動生成できるツールを紹介

自分で考えた物語を絵本にしてみたいけれど、絵を描くことや文章をまとめることに自信がない方へ。
AIを使えば、物語の下書きや挿絵の制作を手伝ってもらいながら、オリジナルの一冊を形にできます。

家族への贈り物や趣味の作品づくりから始めて、将来は販売も考えてみたい方にも取り組みやすい制作です。
ただし、画像を何枚か作るだけでは、登場人物や話の流れがつながる絵本にはなりません。

AI絵本は、読む人とテーマを決め、物語をページに分け、キャラクターの設定をそろえて挿絵を作り、文字と絵を配置する流れで制作できます。
まとめて生成するGeminiのStorybookや、画像の生成・編集を相談できるChatGPT、ページを整えるCanvaなどを目的に合わせて選びましょう。

この記事では、絵本づくりの全体像とツールの選び方を、キツネが小さな芽を育てるオリジナルの例で説明します。
Canvaの細かな編集操作や出版手続きへ進む前に、物語と挿絵をそろえる方法を押さえていきましょう。

目次

まずは短い物語を一冊にする流れをつかもう

最初に決めるのは、使うAIよりも、誰にどんなお話を届けるかです。短い物語で制作の流れを試し、文章・キャラクター・挿絵をそろえてからページを仕上げましょう。

  1. 読む人と伝えたいテーマを決める。
  2. 始まりから結末までの物語を考える。
  3. ページごとの文章と場面を分ける。
  4. 主人公の見た目と画風を決める。
  5. 場面ごとの挿絵を生成して見直す。
  6. 文字と絵を配置し、通して読んで仕上げる。

最初の一冊は、登場人物と舞台を増やしすぎないことが大切です。一人の主人公が、一つの出来事を経験して少し変わるお話なら、前後のつながりを確認しやすくなります。

制作するものこの段階で決める内容次へ進む目安
企画メモ読む人、テーマ、読後に残したい気持ち一文でどんな絵本か説明できる
物語の下書き主人公の目的、困りごと、行動、結末行動と結末がつながっている
ページ構成表各ページの文章と絵にする場面一つのページで見せることが明確
キャラクター設定顔、体の色、服、持ち物、画風別の場面でも同じ特徴を指定できる
挿絵とページ画像、文字、余白、順番通して読んでも違和感がない

途中で迷ったら、画像を作り直す前に企画メモへ戻ってください。「この場面は主人公の変化を伝えるために必要か」と考えると、残す場面と減らす場面を判断できます。

販売を考えている場合も、最初から何冊も作る計画にしなくて大丈夫です。まず一冊を最後まで読みやすく整え、どの作業に時間がかかったかを把握すると、次の制作を計画しやすくなります。

AI絵本とは?自動生成できることと人が決めること

AI絵本は、物語や挿絵などの制作に生成AIを使った絵本です。すべてを一度に生成する方法と、文章・画像・レイアウトを分けて作る方法があり、直したい部分に合わせて使い分けます。

一括生成と、工程を分ける制作の違い

一括生成は、テーマを入力して絵本全体の形を早く見る方法です。まず雰囲気を試したいときに向いていますが、文章や絵を細かく指定したい場合は、使うツールでどこまで修正できるかを確認しましょう。

工程を分ける方法では、物語を決めてから挿絵を作り、最後にページを整えます。作業は増えますが、文章だけ短くする、特定のページの絵だけ差し替えるといった調整を考えやすくなります。

比較する点全体をまとめて生成工程を分けて制作
最初の目的一冊の雰囲気を早く見る自分の構想に合わせて整える
準備するもの読者、テーマ、主人公などの条件物語、場面表、キャラクター設定
修正の考え方再生成後に全体の変化を確認する文章や挿絵など対象を絞って直す
確認したい機能保存、共有、修正の範囲画像の保存、文字編集、書き出し
向いている始め方短い試作品を作る納得できる一冊を少しずつ仕上げる

AIが作った内容を選ぶことも、絵本づくりの一部

AIの出力は完成品ではなく、選んで直すための材料として見ると進めやすくなります。
きれいな画像ができても、そのページで伝えたい出来事と違っていれば、物語には合いません。

たとえば主人公が勇気を出して声をかける場面なのに、ただ笑って立っている絵では、行動が伝わりにくくなります。
表情だけでなく、誰が何をしているかを確認して採用しましょう。

自分らしさは、テーマや細かな選択から生まれる

既存の絵本の文章やキャラクターを写さなくても、自分の体験からテーマを見つけられます。
初めて育てた植物、うまく言えなかったお礼、身近な人に助けてもらった経験などを、別の主人公の物語へ置き換えてみてください。

体験をそのまま公開する必要はありません。個人が分かる情報を外し、「待つこと」「分け合うこと」など、読者に届けたい気持ちを中心に組み立てると扱いやすくなります。

AIで絵本を作れるツールを、役割で選ぶ

絵本全体の試作、挿絵の調整、ページの編集では、必要な機能が違います。ここでは公式情報をもとに、Gemini・ChatGPT・Canvaを、制作のどこで使うかという視点で紹介します。

ツール絵本づくりで使う場面選ぶときの確認点
GeminiのStorybook物語とイラストを含む絵本の試作利用条件、再生成、共有やPDF保存
ChatGPT画像の生成と修正、参照画像を使った相談利用できる機能、生成上限、画像の保存
Canva絵本のページ編集とAI画像の活用素材の条件、編集の自由度、書き出し形式

GeminiのStorybook:一冊の雰囲気をまとめて試す

Geminiには、指示文からイラスト付きのstorybookを作る機能があります。
公式ヘルプでは、読み上げや再生成、共有、印刷からのPDF保存も案内されています。

利用にはログインが必要で、18歳未満は利用できないと案内されています。子どもに読ませる絵本でも、制作に使うアカウントの利用条件は大人が確認してください。

パソコンではGemの一覧からStorybookを開くか、新しいチャットで「storybook」という英語を含めて依頼する方法が案内されています。
操作と条件はGoogleのStorybook公式ヘルプを確認しましょう。

ChatGPT:参照画像を示し、挿絵を相談しながら直す

ChatGPTでは画像の生成や編集を依頼し、参照画像を添えて仕上がりの方向を伝えられます。
主人公の基準となる画像を示して別の場面を相談するなど、挿絵を調整する工程に使えます。

参照画像を使っても、細部が完全に同じになるとは限りません。残したい顔や服の特徴と、変えたい動作を分けて伝え、出力を見比べてください。

画像機能はOpenAIの画像生成の公式案内で確認できます。一般的な指示の組み立て方は、当サイトのChatGPTで画像を生成する方法も参考になります。

Canva:作った絵と文章を、読めるページにまとめる

Canvaでは絵本用のデザインやテンプレートを使い、文字とイラストを配置できます。
AI画像の生成機能もあるため、挿絵の用意とページ編集を組み合わせる選択肢になります。

この段階で大切なのは、テンプレートの見た目より、文章を直しやすく配置できることです。
絵と文字を別々に扱えば、言い回しを変えたいときに挿絵全体を作り直さずに済みます。

機能はCanvaの絵本作成ページとAIアート生成の公式案内で確認できます。AI画像を用意する基本操作は、CanvaのAI画像生成の解説へ進んでください。

料金より先に、試作品を保存できるかを確かめる

無料で始められるかに加え、生成回数、使える素材、保存形式、修正のしやすさも確認しましょう。
利用条件や上限は変わるため、制作時点の公式画面で確かめることが必要です。

まず短い試作で、生成から保存までを通してみると判断しやすくなります。完成直前に必要な形式で書き出せないと分かるのを避けるため、最初に一ページだけ保存して開いてみてください。

AI絵本の作り方① 読む人とテーマを決める

物語の準備では、読む人・主人公・出来事・読後の気持ちを一つずつ決めます。AIへ入力する前に、自分がどんなお話にしたいかを短い企画メモにまとめましょう。

絵本のテーマと読者をノートに書き出すイメージ

読む場面まで考えると、文章の雰囲気が決まる

寝る前に大人が読み聞かせる絵本と、子どもが自分で読む絵本では、言葉の選び方が変わります。
年齢だけで決めず、誰がどこで読むかも想像してみてください。

大人向けの短い作品なら、すべてを説明せず、絵の余白で気持ちを伝える構成も考えられます。
まず一人の読者を思い浮かべると、文章の長さや表現を選びやすくなります。

企画の項目今回のオリジナル例
読む人幼児と一緒に読み聞かせをする大人
主人公黄色いエプロンを着た小さなキツネ
舞台朝の光が入る部屋の窓辺
困りごと鉢植えの小さな芽がしおれている
主人公の行動様子を見ながら水をあげ、待つ
結末葉が上を向き、主人公が小さな変化を喜ぶ
届けたい気持ちすぐに結果が出なくても、気にかけて待つ喜び

この企画は、工程を説明するために用意した創作例です。実際の植物の育て方を教える本にする場合は、種類ごとの管理方法を別途調べ、物語上の表現と育て方の情報を区別してください。

テーマを一つに絞り、行動で表す

「優しさ、勇気、友情、環境問題を伝える」と一度に詰め込むと、短いお話では焦点がぼやけます。
最初は一つの気持ちを中心にして、その気持ちが見える行動を考えましょう。

今回なら「待つことが大切」と何度も説明するより、キツネが窓辺で芽を見守る姿を描けます。
読者が絵から感じられる部分は、文章で言い切りすぎないようにすると自然です。

物語を依頼するためのプロンプト例

プロンプトとは、AIへ伝える依頼文のことです。読者、主人公、出来事、結末、避けたい表現を分けて書くと、自分の希望を整理できます。

依頼例:幼児への読み聞かせを想定した、短いオリジナル絵本の下書きを考えてください。
主人公は黄色いエプロンを着た小さなキツネで、窓辺のしおれた芽を気にかけ、水をあげて見守ります。

続ける条件の例:最後は、葉が上を向く小さな変化を喜ぶ結末にしてください。怖い場面や説教調の結びは避け、まず「始まり・困りごと・行動・結末」をそれぞれ短く提案してください。

最初から本文全体と挿絵を同時に頼まず、話の骨組みを確認するところで区切ると修正しやすくなります。
期待と違う結末が出た場合は、その時点で自分の希望へ戻しましょう。

作り方② 物語をページに分け、絵にする場面を決める

物語ができたら、文章を均等な文字数で切るのではなく、出来事のまとまりでページを分けます。
各ページに何を書き、何を絵で見せるかを並べると、必要な挿絵が分かります。

絵本の場面ごとに構成を並べて考えるイメージ

一ページには、一つの出来事を置く

同じページで、朝起きて、外へ出て、友達に会い、帰宅するところまで書くと、一枚の絵で表しにくくなります。
まず場面を分け、主人公の一つの行動に焦点を当てましょう。

今回の例なら、芽がしおれていることに気付く場面と、水をあげる場面は別にします。読む人が主人公と一緒に気付き、次の行動を追える順番を作ることが大切です。

本文のページ案文章の例絵で見せること
1まどべの はっぱが、しょんぼり していました。下を向いた葉を見つめるキツネ
2こぎつねは、そっと ちかづきました。鉢のそばでかがみ、様子を見る姿
3つちに ふれて、ようすを たしかめます。鉢の土の状態を確かめる動作
4ちいさな じょうろで、みずを すこし。青いじょうろで少しずつ水をあげる姿
5すぐには かわらなくても、ここに いるよ。少し離れて鉢を見守る横顔
6つぎの あさ、まどが あかるく なりました。朝の光が差す窓辺
7はっぱが、そっと かおを あげています。上を向いた葉と、それに気付くキツネ
8こぎつねも、にっこり。おはよう。鉢の隣でうれしそうに座る姿

表は、制作の考え方を示すために書いた本文8ページの案です。印刷や販売で必要な総ページ数を満たす仕様ではないため、商品にする段階では、表紙や奥付を含む構成を販売先に合わせて組み直します。

絵で伝わることを、文章で重ねすぎない

「黄色いエプロンを着たキツネが青いじょうろを持っています」と書くより、絵にはない気持ちや次の動作を文章へ入れると役割が分かれます。
服の色は絵で示し、文章では「みずを すこし」と動きに注目できます。

ただし、絵だけでは伝わらない重要な情報まで削る必要はありません。前のページから時間が進んだことや、主人公が決めたことなど、物語を理解するための言葉は残しましょう。

ページをめくりたくなる区切りを作る

すべてのページを同じ調子で説明すると、お話の変化が感じにくくなります。「どうなるのだろう」と思うところで区切り、次のページで小さな変化を見せると流れが生まれます。

今回なら、見守る場面のあとに次の朝を置き、その次に葉の変化を見せます。大きな事件を加えなくても、待つ時間と気付く瞬間を分けることで、主人公の喜びを伝えられます。

場面表をAIへ渡し、必要な部分だけ直してもらう

修正を頼むときは、ページ番号と直したい理由を伝えます。「もっとよくして」だけでは、残したかった物語まで変わることがあります。

たとえば「5ページ目は主人公の気持ちを短く伝えたいので、説教にならない一文を三案ください」と相談できます。
提案を選ぶ際は、前後の文章と声に出してつなげてみてください。

AI絵本の作り方③ キャラクターの見た目と画風をそろえる

挿絵を作る前に、主人公の特徴を同じ言葉で指定できるようにします。色・顔・服・持ち物を決め、基準の画像と設定メモをセットで用意すると、場面ごとの比較がしやすくなります。

変えない特徴を、短い設定表にする

「かわいいキツネ」だけでは、ページごとに顔や体格が変わりやすくなります。毛の色、耳の形、鼻、服など、読者が同じ主人公だと分かる特徴を具体的に決めましょう。

特徴を増やしすぎると、毎回すべてを確認する負担も増えます。最初は見分けるために必要なものへ絞り、小さな装飾や複雑な模様を足しすぎないことが進めやすさにつながります。

固定する項目今回の設定
体と顔小柄で丸い顔、クリーム色の毛
耳と鼻先が茶色のとがった耳、小さな茶色の鼻
服装模様のない黄色いエプロン
持ち物水やりの場面だけ、小さな青いじょうろ
共通の小物丸い素焼き色の鉢と小さな緑の芽
画風と色柔らかな水彩と鉛筆の質感、落ち着いた黄と緑
舞台淡い木の窓辺、自然光の入る部屋

最初に、顔と全身が分かる基準の絵を選ぶ

基準の絵では、顔や服が大きく隠れない姿を用意します。横顔だけでは正面の特徴が分からず、物を抱えている姿ではエプロンの形を確認しにくいからです。

気に入った絵を選んだら、元の画像を保存し、設定メモと一緒に管理しましょう。後から別の画像を基準に変える場合は、それまでの挿絵との違いも確認する必要があります。

場面ごとの指示でも、固定部分を省略しない

場面を変えるたびに別の言い方で主人公を説明すると、特徴が揺れやすくなります。設定部分を共通にし、その後ろに今回の動作と構図を追加する形で依頼してみてください。

参照画像を指定できる場合は、基準画像が「主人公の見た目」を示すものだと説明します。
背景や姿勢まで同じにしたいのか、顔と服だけを残したいのかも分けて伝えると、修正の意図が明確になります。

依頼例:参照画像の小さなキツネと同じ顔、毛の色、黄色いエプロンを保ってください。
今回は、木の窓辺で素焼きの鉢をのぞき込む場面にし、文字は入れず、柔らかな水彩の質感で描いてください。

画風は、作家名より見た目の言葉で伝える

「淡い水彩」「紙のざらつき」「輪郭は柔らかく」「背景の色数を抑える」のように、見た目の要素へ分けると調整しやすくなります。
特定の作品そのものを再現する方向へ寄せず、自分の絵本に合う表現を考えましょう。

色の名前も共通にすると、明るさや印象を比較できます。昼の場面と夜の場面で光は変わっても、主人公の毛や服の色まで別物になっていないかを確認してください。

作り方④ 挿絵を生成し、場面のつながりを確認する

挿絵は、一枚ずつの美しさと、並べたときの一貫性を分けて確認します。今回の作例では、主人公・鉢・窓辺の設定を共通にして、芽を見つめる・水をあげる・変化を喜ぶ三場面を生成しました。

AIで生成したキツネのキャラクターを3場面に展開した制作サンプル

掲載した三場面は、この記事の説明用にAIで生成したオリジナル作例です。特定のサービスの操作画面ではなく、共通のキャラクター設定を使って、場面の違いを描き分ける例としてご覧ください。

同じ設定でも、細部まで同一とは限らない

作例では、クリーム色のキツネ、黄色いエプロン、素焼き色の鉢が共通しています。一方で、場面ごとの耳の向きやエプロンのしわ、鉢の模様などには違いが見られます。

自然な姿勢の変化と、設定が変わってしまった箇所を分けて確認しましょう。顔や服の形など、主人公の印象を左右する違いが大きい場合は、採用前に修正を検討します。

この作例は三場面を一枚の画像内で生成したもので、別々に生成した全ページで同じ見た目を再現できると保証するものではありません。
実際の絵本では、各ページを必要なサイズで作成し、隣り合う画像を並べて見直してください。

場面の依頼は、動作と構図を一つずつ決める

一枚に複数の行動を詰め込まず、「キツネが青いじょうろで鉢へ少し水をあげる」のように中心となる動作を決めます。
誰が何をしている絵なのかが分かることを優先してください。

構図は、主人公の全身を見せるのか、鉢と手元を大きくするのかを選びます。重要な動作が小さくなりすぎる場合は、背景の飾りを減らして、主役へ視線が集まるよう相談しましょう。

見比べる部分確認する内容違いが大きいときの直し方
主人公顔の形、体の色、耳、服基準画像を示し、変えない特徴を再指定する
小物鉢の色や形、じょうろの有無共通の小物と、その場面だけの小物を分ける
動作物語に必要な行動が見えるか一つの動作に絞って構図を変える
背景同じ部屋や場所としてつながるか窓、机、光の向きを簡潔に指定する
文章との関係書かれた出来事と絵が一致するか文章か挿絵のどちらを直すか先に決める

直すときは、残す部分も一緒に伝える

「エプロンを直して」とだけ頼むと、背景や表情も変わる可能性があります。「顔と構図は保ち、エプロンだけを無地の黄色へ戻す」のように、変更の範囲を明確にしましょう。

修正後は、指定した部分だけでなく全体を見直します。直った部分に目が向きやすいので、手足や小物が増えていないか、主人公の大きさが変わっていないかも確認してください。

文字を入れる余白は、挿絵の段階から考える

完成した絵の上に無理に文章を重ねると、顔や大事な動作を隠してしまいます。文字を置く場所が決まっているなら、その部分を静かな背景にするなど、先に余白を伝えましょう。

ただし、余白を確保するために絵が小さくなりすぎる場合は、文章を別のページへ置く方法もあります。
絵と文章のどちらも読み取りやすい配置を選んでください。

作り方⑤ 文章と挿絵を配置し、一冊として仕上げる

ページを整える段階では、絵の見栄えに加えて、文字の読みやすさとページの順番を確認します。
本文を画像に焼き込まず、編集できる文字として配置すると、読み直した後の修正がしやすくなります。

絵本の挿絵と文章の配置を考えるイメージ

文字の大きさと位置を、全ページでそろえる

同じ役割の文章は、フォントや大きさ、位置をなるべくそろえます。ページごとに文字の印象が変わると、物語よりも見た目の違いが気になりやすくなります。

装飾の強い書体は見出しには使えても、長い本文では読みにくい場合があります。小さく表示したときと、実際に読む大きさの両方で、文字の形を確かめてください。

長い文章は、小さくする前に内容を整理する

枠からはみ出すたびに文字を小さくすると、ページによって読みやすさが変わります。同じ意味の説明が続いていないか、絵に任せられる言葉がないかを先に見直しましょう。

それでも必要な文章が収まらない場合は、ページの分け方を再検討します。無理に一枚へ詰め込むより、出来事の区切りで分けると、読み聞かせの間も作りやすくなります。

表紙は、本文で体験できる世界を伝える

表紙だけを華やかにしすぎると、本文との印象が離れてしまいます。主人公と画風をそろえ、何についてのお話かが伝わる題名を添えましょう。

今回なら、キツネと小さな芽を中心にした表紙が考えられます。本文に登場しない大勢の仲間や、大きな冒険を思わせる背景を加えると、読者の期待とずれる場合があります。

書き出したファイルを開き直す

編集画面で整っていても、書き出した後の状態は別に確認します。ページの順番、文字の欠け、画像のぼけ、余白の変化がないか、保存したファイルを実際に開いてください。

印刷する場合は、できれば試しに出力し、文字の大きさや色の見え方も確かめます。画面で拡大して読めることと、紙で読みやすいことは同じではありません。

Canvaを使った画像や文字の扱いを動画で学びたい方は、ぽんぬのYouTubeチャンネルも活用できます。
自分が今つまずいている操作に近いテーマを選び、一つずつ作品に取り入れてみてください。

ページに文字と挿絵を並べる操作を詳しく確認したい方は、Canvaで絵本を作る方法も参考にしてください。余白や見開き、PDFへの書き出しを、Canvaの作業に沿って進められます。

できあがった絵本を、声に出して見直す

読みやすさは、画面で文章を眺めるだけでは分かりにくいものです。最初から最後まで声に出し、言いにくい表現や場面の飛び方、絵と文章の食い違いを確認しましょう。

完成前の絵本を見比べて読みやすさを確認するイメージ

声が止まるところは、言葉を短くする

一文が長くて息が続かない、同じ音が続いて言いにくいなど、声に出すと気付く点があります。
つまずいた場所に印を付け、文章を二つに分けたり、身近な言葉へ変えたりしてみてください。

「主人公は植物の状態を観察しました」より、「はっぱを、そっと のぞきます」のほうが、今回の絵本には合います。
難しい言葉を全部なくすのではなく、読む人が場面を思い浮かべられる表現を選びましょう。

絵だけで順番を追ってみる

いったん文章を読まず、挿絵だけを順番に見ます。主人公がどこへ移動したのか、何を持っているのか、時間がどう進んだのかを確認してください。

今回の例で、前のページにないじょうろを急に持っていても大きな問題ではありませんが、鉢が別の場所へ移動していたら説明が必要になるかもしれません。
読者が迷う変化を見つけ、絵か文章で補いましょう。

感想を聞くときは、具体的な質問にする

協力してくれる人に見てもらえる場合は、「どうだった?」だけで終えず、分かりにくかった場面を聞いてみます。
「主人公は何をしたと思った?」「どのページが好きだった?」という質問なら、受け取り方を確かめられます。

子どもの反応は年齢や気分でも変わります。一度の反応だけで作品の良し悪しを決めず、繰り返し分かりにくいと言われた部分から見直しましょう。

  • 主人公の目的と行動がつながっている。
  • 前後のページで顔や服が大きく変わっていない。
  • 文章と挿絵が同じ出来事を示している。
  • 読み上げたときに言葉がつながる。
  • 文字が小さすぎず、背景から読み取れる。
  • 保存したファイルで順番と表示を確認した。

修正するときは、一度に全部変えず、物語の分かりにくさから優先して直します。装飾や細かな色の調整は、内容が落ち着いてから行うと、作り直しを減らせます。

AI絵本づくりでつまずきやすいことと直し方

制作が止まったときは、物語・キャラクター・画像・ページ編集のどこに原因があるかを分けます。
画像を何度も生成する前に、元の設定やページ構成を直すほうが解決しやすい場合があります。

困っていること考えられる原因最初に試すこと
物語が平坦になる出来事の説明だけで主人公の変化がない最初と最後の気持ちを一文ずつ書く
主人公が別人になる設定や参照画像が毎回変わっている基準画像と共通の説明へ戻す
絵に必要な動作が出ない一枚に複数の行動を指示している中心となる動作を一つに絞る
文字が読みづらい背景が複雑、文字量が多い静かな余白へ移し、文章を整理する
修正が終わらない採用基準が決まっていない物語に必要な条件から確認する
途中で内容が変わる最新版の文章と画像が混在しているページ番号と版をそろえる

一枚の完成度より、絵本として必要な条件を決める

画像を見ていると、背景の花や窓の形など、細かな違いも気になってきます。しかし、その部分を直すことで、主人公の顔や動作まで変わることがあります。

「同じ主人公に見える」「行動が分かる」「文章を置ける」という条件を先に満たしましょう。
物語に影響しない小さな違いまで無限に直そうとしないことも、完成へ進むために必要です。

途中で主人公を変えたら、影響するページを確認する

制作中に別の服のほうがかわいく見えても、そのページだけ変更すると統一感が崩れます。
変える場合は、設定表と、それまでに作った挿絵をまとめて見直す必要があります。

迷った案は別に保存しておき、今回は基準どおりに進める方法もあります。次の作品で使うアイデアとして残せば、途中の一冊へすべてを詰め込まずに済みます。

ファイル名にページ番号を入れ、最新版を分ける

画像を保存した順番だけで並べると、再生成したページが最後へ移動し、物語の順番と一致しなくなります。
「p01」「p02」のようなページ番号をファイル名に入れて管理しましょう。

修正版には版を付け、採用する画像を別のフォルダへまとめると選びやすくなります。古い画像を間違って配置しないよう、原稿のページ番号と対応させてください。

公開や販売の前に、利用条件と作品の内容を確認する

作品を自分で楽しむ段階から、公開・配布・販売へ進むときは、使った素材やサービスの条件を確認します。
AIで作れたことと、そのまま商品として使えることを同じに考えないようにしましょう。

AI機能と、追加した素材の条件を分けて見る

一冊には、AIで生成した挿絵だけでなく、テンプレート、フォント、装飾素材、写真などが含まれる場合があります。
利用したものを整理し、予定する配布や販売の形で使えるかを、それぞれの公式規約で確認してください。

商用利用に関する説明があっても、あらゆる用途が無条件で許されるとは限りません。個別の素材やサービスに条件がある場合は、その範囲を確かめてから制作に取り入れましょう。

既存作品に似ていないか、自分でも確認する

生成された文章や挿絵が、知っている作品に強く似ている場合は、そのまま使わず内容を見直します。
ほかの絵本の画像や文章を無断で取り込み、それを少し変えて販売するような進め方は避けてください。

AIと著作権の整理については、文化庁の「AIと著作権について」から、考え方やチェックリストを確認できます。
生成AIを使ったという理由だけで、権利上の問題がなくなるわけではありません。

販売を考えるなら、完成形に合わせて次の工程へ進む

電子書籍、紙の絵本、ダウンロード用データでは、必要な形式や見せ方が違います。一冊の内容が固まったら、どの形で届けるかを決め、販売先の仕様に合わせて仕上げていきましょう。

本記事のページ構成は制作練習の例なので、そのまま出版仕様を満たすとは限りません。
販売用のページ数、画像の品質、表紙、登録項目などは、利用するサービスの最新案内で確認してください。

副業として考える場合も、制作できたことだけで売上を見込まず、誰がどんな理由で手に取りたくなる一冊かを考えることが必要です。
まずは読者に届く内容を完成させ、制作時間や費用を記録しておくと、次の判断に使えます。

完成した絵本をAmazonで販売する場合は、AI絵本の出版・販売手順で入稿形式と登録方法を確認できます。
副業として続けられるかを考えたい方は、AI絵本の収益目安と費用の考え方も合わせて見てみてください。

AIで絵本を作るときのよくある質問

初めての制作では、絵の技術や無料で使える範囲、キャラクターの統一などが気になるものです。
ツールの機能と、自分で確認する制作上の工夫を分けて考えましょう。

絵が描けなくてもAIで絵本を作れますか?

挿絵の生成をAIへ依頼することで、手描きが得意でなくても制作を進められます。ただし、物語に合う画像を選び、キャラクターや動作の不自然さを確認する作業は必要です。

まずは主人公が一人で、舞台も少ない短いお話から試してみてください。絵を増やす前に、文章と場面のつながりを整えると進めやすくなります。

無料のツールだけで一冊を作れますか?

無料で利用できる範囲を組み合わせて試作する方法はありますが、生成回数や素材、書き出しの条件によって変わります。
制作時点のプランで、必要な機能が使えるかを確認してください。

最初から長い一冊を計画せず、短い試作で生成・編集・保存まで試すのがおすすめです。
有料機能が必要になった場合は、必要な理由と費用を確認してから判断しましょう。

スマホだけでも作れますか?

利用するサービスのアプリやブラウザで、必要な機能が使えれば制作を進められます。ただし、複数ページの比較や細かな文字配置は、小さな画面では確認しにくい場合があります。

スマホで作る場合は、ページを拡大して細部を確認し、書き出したファイルも開き直してください。
印刷する予定なら、紙で読める大きさになっているかも確かめましょう。

毎ページ同じキャラクターにするにはどうすればよいですか?

基準の画像を保存し、顔・毛の色・服などの特徴を同じ言葉で指定します。参照画像を使える場合は、残す特徴と変える場面を分けて伝えましょう。

それでも完全に一致するとは限らないため、隣り合うページを並べて見比べます。細かな違いより先に、顔つきや服装など、同じ主人公だと分かる特徴を確認してください。

AIに物語から挿絵まで、全部任せてもよいですか?

全体をまとめて生成する機能は試作に使えますが、内容を確認せずに完成とするのは避けましょう。
物語のつながりや対象読者に合う言葉、挿絵との一致は自分で見直します。

意図と違う部分が多い場合は、まず物語だけを決め、挿絵を後から作る方法へ切り替えると調整しやすくなります。
すべてを一度に直そうとせず、工程ごとに区切ってください。

本文は何ページくらいから始めるとよいですか?

練習では、今回の例のように短い物語を数ページへ分け、最後まで完成させるところから始められます。
読者と内容によって適した長さは変わるため、ページ数だけを先に増やす必要はありません。

印刷や出版では、サービスごとに必要な仕様があります。練習用のページ構成と販売用の総ページ数を区別して確認しましょう。

作ったAI絵本は、すぐに販売できますか?

販売先の仕様や規約に対応し、素材の利用条件や作品の内容を確認する必要があります。
制作ツールから保存できたことだけで、販売の準備がすべて済んだとはいえません。

まず一冊を読みやすく整え、どの形式で届けるかを決めてください。そのうえで、出版やデータ販売に必要な手続きへ進みましょう。

まとめ|物語とキャラクターをそろえ、最初の一冊を完成させよう

AI絵本づくりは、テーマを決め、物語をページへ分け、同じ設定で挿絵を作る流れで進められます。
使うツールを増やすより、物語とキャラクターの基準を先に整えることが大切です。

今日の最初の作業は、読む人・主人公・出来事・結末を一文ずつ書いてみることです。そのメモをもとにページの場面を分け、まず一枚の挿絵で絵本の雰囲気を確かめましょう。

制作を進めるうちに、文章を短くする力や、画像を選ぶ力、見やすく配置する力も必要になってきます。
完成したページを声に出して読み、一つずつ調整していけば、自分が届けたい世界へ近づけられます。

最初から立派な長編にしようとせず、短くても最後まで読める一冊を目指してください。
自分の言葉と選んだ絵で仕上げた経験が、次の作品づくりの土台になります。

AIで絵本を作る方法|オリジナル絵本を自動生成できるツールを紹介

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